人をつくるDNA、思考や感情、社会のルールなど、私たちの日常には多くの見えない力が働いています。それらを可視化することで、見慣れた風景や既存の価値観を再考する契機になるかもしれません。
私たちの身の周りには目に見えない数多の力が働き、複雑な世界の様相を作り出しています。例えば、物の動きに直接影響を与える重力や磁力や摩擦、生き物の性質や行動に作用する DNA 等にその力が認められるでしょう。
また、私たちの社会を動かし形作る諸システムやルール、そしてその背景にある人々の思考、意識、感情、固定概念も不可視の力と呼べるかも知れません。
研究や業務の上での専門性が細分化した今日、世界を取り巻く仕組みをひとりひとりが認識し、頭にいれておくことは不可能に近いといえます。情報化社会が進むと同時に見えにくくなる、あるいは隠される仕組みも増えています。
情報を反射神経的に認識・処理するようなスピード感が求められ、そこにどのような力が働いているか、意識されることは多くありません。
本展では、物ごとを動かし変化させるメカニズムを咀嚼しなおし、自分の手で、あるいは誰かと協働して、再構築する作家とともに、私たちを取り巻く透明な力について考察します。
彼らの試みは、ときにミクロコスモス的な箱庭や実験室を連想させ、現実とは離れた系の中でものごとが自律的に動いているように見えます。しかしそれは私たちの立っている「あたりまえ」の地盤に視線を向けさせ、いくつもの要因が複雑に重なり動いている世界の様子をそれぞれの角度から垣間見せてくれるでしょう。
■スケジュール
2020年11月14日 ~ 2021年02月14日
※11月23日・2021年1月11日は開館、11月24日・12月28日から2021年1月1日・1月12日は休館
■アーティスト
片岡純也+岩竹理恵、清水陽子、中島佑太、Goh Uozumi、久保ガエタン
■入場料
一般 1300円、大学生・専門学生・65歳以上 900円、高校生・中学生 500円、小学生以下 無料
■アクセス
東京都現代美術館
東京メトロ半蔵門線清澄白河駅B2出口より徒歩9分、 東京メトロ東西線木場駅3番出口より徒歩14分
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