コロナ禍で「疫病を退散する」「御利益がある」と再注目されたアマビエ。現代アーティストが創ったアマビエを通して、この非科学的ながら人々の気持ちを動かす”シンボル”としての魔除けや迷信の存在感についてじっくり考えてみてはいかが?

新型コロナウィルスにより、私たちは不安を抱え、社会を居心地の悪い場所へと変えかねない不安定な状況に置かれました。過去から、人々は疫病や不安から自分や家族をはじめとする共同体を守るために、希望の物語をつくっていきました。
元々、アマビエは、幕末に熊本沖に現れ実際には疫病を終わらせてくれたわけではなく、「この先に良いこともある」とだけ言って海中に帰っていったと伝えられています。
科学的知識によって世界を理解しようとする私たちにとって、コロナ禍のアマビエのような魔除けは迷信に過ぎないかもしれませんが、多かれ少なかれ私たちの気持ちに変化を与えたことでしょう。
そこで、アマビエという象徴(シンボル)について、国内だけでなく、海外からも注目を集める才能豊かな6名のアーティストが「希望」「不安」「鎮魂」「願い」「愛」などをテーマに各作品をリレー形式で展示していきます。
■期間
2020年11月〜2021年 10月
■場所
角川武蔵野ミュージアム
※開催期間、場所は作家によって異なる
■展示作家作品スケジュール
2020年 11月〜 会田誠《疫病退散アマビヱ之図》
2021年1月〜 鴻池朋子《武蔵野皮トンビ》
2021年4月〜 川島秀明
2021年6月〜 大岩オスカール
2021年8月〜 荒神明香
2021年10月〜 secret!